[SGH]国内フィールドワークを実施しました。<アジア学院>
日 時:2018年 7月30日 (月) ~ 8月1日 (水)
訪問先:アジア学院 (栃木県)
参加者:GLP生9名(2年生2名、1年生7名)
目 的:「食」を通して国際協力を実践しているアジア学院(ARI)を訪問し、発展途上国の農村指導者となるためARIで学ぶ学生たちとの触れ合いやさまざまな体験を通して、「自分たちがいま何をすべきか・何ができるのか」を考察する。
7月30日(月)から8月1日(水)の3日間、国内フィールドワークで栃木県にあるアジア学院を訪問しました。GLP生9名(2年生2名、1年生7名)が参加しました。主な活動内容と参加した生徒の感想・振り返りを、以下にまとめました。
アジア学院とは
アジア学院(Asian Rural Institute=ARI)の主な目的は、発展途上国における農村指導者(Rural Leader)を育成することです。様々な国・地域から来日したARIの学生たち(Participants)は、異なる宗教・文化・生活・価値観を持ちつつ互いにコミュニケーションを図りながら、持続可能な生活のための知識を身につけます。またARIでは有機農業(化学的な肥料や農薬を使わない農業)を推進しており、天然由来の農薬を使用したり、卵の殻を熱したものや香辛料などを利用して農作業を行っています。
『最新の技術ではなく最適な技術が必要です』
「初日の見学ツアーでアジア学院内を回りながらスタッフの方が言った言葉です。AIが開発されるなか、以前から私はそのことに疑問を持っていましたが、その気持ちを代弁してくれたようでした。私にとってとても共感できる言葉でした。農業においても科学の発展により虫に効く薬が開発されていますが、将来を考えると、それは自ら首を絞めている行為だと知りました。」
パティシパント(ARIの学生)へのインタビュー
「1日目に交流会でお話してくださった、インド出身のケンさんが考えるアジア学院で学ぶことの大切さは、化学肥料・薬品を使わない土づくりや資源を活用した肥料づくり、ということでした。彼は、自分の村だけでなく違う村・町・国にも伝えていくという意思も持っていました。それはリーダーがいないからこそみんなで助け合っていかなければ、という考えからきているのだと思います。」
“Foodlife”について
「2日目に“Foodlife”について勉強しました。人間に食べられるために、豚はまだ生きられる命を6ヶ月で人間に捧げます。人間が生き続けるためには他の何かの尊き命を奪っているということを深く感じました。今回のアジア学院での生活を通して命の大切さを考える事ができました。」
生活の中心は農業
「生活の中心はやはり農業で、そこでの実践的な学びを通して、学生たちが有機農業(化学的な肥料・農薬を使わない農業)はもちろん、仲間とのつながりや共存していくことを学んでいくのではないかと感じました。また『つくる過程』を鮮明に見ること・体験できたことが大きな成果のように感じます。アジア学院の学生との交流会が非常に印象に残っていて、自分のつたない英語をなんとか駆使して会話できたことも大きな成果です。」
農業の大変さ
「種を蒔いた時も、一つの穴に入れる種の数を1回ずつ数えたり、暑い中でも長袖長ズボンでずっとしゃがんでいなくてはならない、雑草刈りも頻繁にしないといけない。本当に大変です。 それを続けて作業している農家の人たちへの感謝の気持ちが自然と生まれました。」
座学では学べないこと - 感謝の気持ちを込めて『いただきます』
「食料自給率が40%以下の日本の中で、アジア学院は 90%以上も自給自足の生活ができていることにとても驚きました。羊のお世話をしたり、豚や鶏を間近で見て、朝・昼・夜と出てくる食べ物は、ほとんどここにいる人たちが朝早くから頑張って育ててきてくれたものなんだな、と思い、大切に感謝して食べようと思うことができました。」
“That we may live together”
「アジア学院のモットーである“That we may live together”(共に生きるために)、という言葉がとても印象に残りました。この言葉通り、アジア学院では国・民族・宗教・年齢など関係なく、みんなが仲良く一緒に生きているという印象を受けました。また、学生たちがみな意欲的に農作業などをしていて、強制的にやらされている感じはせず、とてもいい環境だと思いました。」