[SGH]海外フィールドワークを実施しました。<カンボジア>
日時 : 2017年8月3日(木)~9日(水) 5泊7日
訪問先 : カンボジア シェムリアップ
参加生徒 : GLP2年生 計12名
目的 : カンボジアの歴史や文化、現地で日本が実際に行っている国際協力の現場(NGOや海外協力隊)の活動などを学ぶ。今後の課題研究に取り組むうえで、国際協力に関する実践の場を体験する。
海外フィールドワークを実施しました
8月3日から9日の7日間、GLP生徒12名が海外フィールドワークとしてカンボジアのシェムリアップ市を訪れました。出発前の事前学習では、カンボジアの歴史や文化・地理的状況を調査したり、現地で交流するアンコール高校でのプレゼン発表・ディスカッションに向けた準備を重ね、文化交流に備えてソーラン節などの練習にも取り組みました。
現地プログラムの内容は、アンコール=ワットやキリングフィールドの見学、農村に住む子どもたちとの交流、アンコール=トムの修復作業体験、現地の中学校や高校への訪問・交流、市場や水上集落への訪問など、盛り沢山でした。なかでも今回が初めてとなるアンコール高校との交流プログラムでは、英語力・プレゼンテーション能力の高い現地生徒たちと、互いの国や学校について紹介し合ったり、エネルギー問題について討議したりと、とても有意義な時間を過ごしました。
この交流を通して、「もっと英語を学びたい」「もっと日本のことをきちんと語れるようになりたい」と真剣に思うようになった生徒が複数いることからも、全体的に良い刺激を受けたことがうかがえます。夜の意見交換では、住居も食事も守られた贅沢な環境でツアーに参加している自分たちと、農村部に住む現地の子どもたちの置かれている状況の差について言及する生徒もいました。実際現地に赴くからこそ経験できる「確かな学び」につながっている様子が随所に見受けられました。
生徒の感想
「僕はアンコール高校とバイヨン中学校に訪問した時の出来事が一番心に残っています。現地の子どもたちが積極的に僕たちに話しかけてくれたのは印象的でした。バイヨン中学校では、まだ小さいのにバイクに乗って通学している子どももいて、それは許されていることだという話を聞いて、日本との違いに驚きました。その中でも最も印象に残っているのは、バイヨン中学校の校長室でのことです。部屋を歩いていると、棚の上に、日本語を習っている子どもたちが七夕の時に書いた短冊があるのに気づきました。その中にあったのが、『こうこうに いけますように にほんに いけますように』と書かれた短冊です。それが目に入ってきたときは、とてもショックで心に残るものになりました。」
海外フィールドワーク事前学習
第1回 自己紹介&行程内容の確認、学校交流会に関する話し合い、
前回参加した生徒からのアドバイス
1) バイヨン中学校での交流会
2) アンコールクラウ村の子どもたち(主に小学生)との交流会
第2回 映画鑑賞(15分ほど)
社会科教員による講義
「カンボジアで何を学びたいか(個人の目標設定)」
第3回 勉強会「カンボジアについて」(関学大生の話)
第4回 最終確認、学校交流会のリハーサル
1) 現地での服装
2) リサーチフェア・海外フィールドワーク発表
3) 交流会に持参するもの
4) しおり作成について
1日目 シェムリアップ着
日本を出発
ホーチミン経由でシェムリアップ国際空港に到着、その後市内へ
2日目 カンボジア概観
・日本国政府アンコール遺跡救済チーム(*JASA)オフィスにて
*JST代表 チア・ノル氏によるガイダンス
「内戦→和平→復興の歴史、農村部の現状とJSTの活動について」
・バイヨン・インフォメーションセンターにて
アンコールの歴史と各国遺跡修復支援についてガイダンス
・キリングフィールド、アンコール・ワット見学
注記:
*JASA(日本国政府アンコール遺跡救済チーム)JAPAN-APSARA Safeguarding Angko
*JST (アンコール遺跡の保全と周辺地域の持続的発展のための人材養成支援機構) Joint Support Team for Angkor Preservation and Community Development
3日目 同世代との交流
・アンコール高校訪問 高校生との交流
・バイヨン中学校訪問 中学校校長からのガイダンス、中学生との交流
関西学院大学の学生による日本語・芸術授業の見学・参加
・オールドマーケット見学
4日目 国際協力視察① アンコールクラウ村コミュニティセンター
・村落散策(村の生活について)
・笠原知子先生(元都立高校美術教師)の「村の小さな絵画教室」見学
・村の青年たちとカンボジア料理づくり・昼食
・村の子供たちと交流
・地雷博物館見学
・アプサラダンス(民俗舞踊)鑑賞
5日目 国際協力視察② 遺跡修復を通した人材育成
・バイヨン・インフォメーションセンターにて、ユネスコスタッフよりガイダンス
・日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JASA)の修復現場訪問
・バイヨン寺院見学、修復体験
・Moi Moi農園にて昼食、散策
・タ・プローム寺院見学
・上智大学チームの修復活動訪問(市内オフィス)
6日目 国際協力視察③ 農村自立支援
・NPO法人「かものはし」の活動について、市内でブリーフィング
・NPO法人「かものはし」のコミュニティーファクトリー見学
・トンレサップ湖の水上集落見学クルーズ
・日本ユネスコ協会が支援するトンレサップ湖にある寺子屋を視察 (ホテイアオイコースターつくり体験)
シェムリアップを出発、ホーチミン経由で日本へ
7日目 帰国の途へ
無事に帰国、関空にて解散